私は怖くてないてしまった。

でもすぐに自分で泣き止んだ。

『私、転校するんです。だから朝無視しました。もうどうせ居なくなるんだから、って』
「えま、マジでごめっ、俺、襲ったりしてイラついた態度とったりっそれから・・・」


『いいんです。もう明日からはもう居ませんからっ』



だっ


私は走った。

先輩の私を呼ぶ声も聞かずに。走り出す直前、先輩のすすり泣くような音が聞こえた。


でも振り向かなかった。

そして私は学校を去った。さよならもせずに。