☆†赤い瞳にご用心†☆





そして、今は遊園地の絶叫マシーン巡りをしようと長蛇の列に並んでいた。




「カル、ジェットコースター早く乗りたいね♪」

「い、いやぁ。僕はやめとくよ」




カルはそんな事を言い出す。




「なんでー?」

「僕なんかが乗ったら、風で吹っ飛ばされちゃうよ?!」

「えー? じゃあ、人間の姿になれば?」




そう突っ込むと、うっ、と唸った。




もしかして……




「絶叫系ダメなの?」

「…………」

「無言って事は肯定ととっていいよね?」




カルは恐る恐る頷いた。




「そっかぁ、じゃあジェットコースターはやめとこっかぁ」

「えっ? 別に乗ってきていいよ?」

「いいよぉ。それよりべつのとこいこー!」




私は半分くらいまできていた長蛇の列を抜けた。




「いいのに…」

「カルも一緒がいいし…あと、あそこの列の先にお兄ちゃん達が居たの」

「えっ……?」

「カル、気づいてたでしょ?」




私が気づいたのはたまたまだった。
たまたま、目についた。




けど、カルはすごく観察力がいいし、知っている人がある程度の距離に居れば感じることができる、らしい。




「気づいてたよね?」




私はもう一度そう言った。




すると、カルは弱々しく頷いた。