☆†赤い瞳にご用心†☆





「地図、僕にも見せて?」

「うん…というか、道案内お願いします」




そう言って、カルはそっと地図の上を小さな、それでも立派な綺麗な羽をひらめかせて飛びはじめた。




これが、ここでとか、さっきここは通ってとか…そのようなことを言いながら地図と格闘しているカル。




「どう? 分かりそう?」

「もうちょっと」




その小さな体で、どうしてこの地図をみて、場所把握ができるんだろ…?
私にもその能力を分けて欲しいよ……




「わかったよ! こっちだ」




カルが指差した道を歩いていくと、そこはイルカの泳ぐ水槽だった。




「カル、すごい…」

「そうかな?」

「うん♪」




ニッコリ笑って答えるとカルは照れているのか顔を赤くしていた。




可愛いなぁ♪




そう思いながら、イルカの泳ぐ水槽へと目をやる。




「やっぱり、イルカ綺麗だなぁ」

「イルカ、可愛いよね」

「うんっ」




そんな他愛のない話をしながら、多分、その後イルカの泳ぐ水槽の前で30分はいたと思う。