「凛々?」
「何よ、お兄ちゃん」




夜、ご飯を食べながら深刻な表情で語りかけてきたお兄ちゃん。




「お前さ、まだ悪夢みんの?」
「何で、そうなるの?」
「だって、うなされてただろ。あの時のこと…まだ、気にしてるのか?」
「まさか、もうそれは過去の話でしょっ…」




とは、行って見たものの…
実際に悪夢は見るし…
まだ、あの時のことは吹っ切れてない。




「あんま、無理すんなよ? 俺だって、ちゃんと役に立てるから」
「大丈夫だよ、お兄ちゃん。心配しないでっ」




私はにっこり微笑んで、止まっていた箸を動かし始めた。




唯繰お兄ちゃんは心配性だから、こういうこと聞かれるのは日常茶飯事。
これが、太希お兄ちゃんはもっと、心配性だから……
二人が揃うと、大変な事になるっ。

だけど、私はそんなお兄ちゃん達に感謝してる。
いつも、すごく支えになってるから…