それから先生が何かを話している
のはわかったが、和樹の耳には何も
入ってくることはなかった。
――――――――
ガヤガヤ…ガヤガヤ…
やけに騒がしい病室の外の音で
目を覚ましたら、点滴も終わって
いて、さっきまでいた看護師さんは
既にいなくなっていた。
何でこんなにうるさいんだろう。
おそるおそる病室のドアに手をかけた。
ドアを開けた瞬間…
ベシャッ
「ぅわッ」
俺の顔面に何かがぶつかってきた。
というよりも、降ってきたという
ほうが正しいかな。
「いって~な~ッ」
何なんだよ!!と思って降ってきた
方向を見てみると、とっても小さい
女の子がこっちをガン見していた。
そして俺たちは、出逢ったんだ。
彼女は俺に手を差し出して、
たった一言だけ言ったんだ。


