僕と君とあんパン




先生は和樹を落ち着かせようと
必死になだめて、話を切り出した。


「成宮さん、落ち着いて下さい。

奥さんは大丈夫ですから。

そのことでお話が…」


そう言って和樹を別室へ連れていく。




その部屋は割りと広々としていて、
和樹は想像と違ったのか少し戸惑って
いた。



それでも、結子のことばかり
気になっていた和樹は先生が
話を始めるのを黙って待っていた。




「奥さんですが、脳出血でお倒れに

なられました。今はだいぶ落ち着き

ましたが、まだ安心は出来ません。

目を覚ましてみないと何とも…」



聞いたことのある病名に和樹は
息をするのを一瞬忘れてしまった。



「それで、結子はどうなるん

ですか!?治るんですよね!?」



「今は何とも、すぐに目を覚ます

こともありますし、このまま眠った

ままということも無いとは言い切れ

ません。しばらく様子を見ましょう。」