俺は思わず言ってしまった。
「それはねぇ~んじゃねぇーの。」
教室中の視線が彼女から俺に変わった。
俺の発した一言で、彼女は初めて
俺の存在に気づいたようだった。
そして俺を見るなり、見下したように
フッ と鼻で笑いやがった。
ムッとした俺は負けじと、何だよって
いう感じで彼女から目をそらさずに
言葉を続けた。
「可愛い顔して言うことおっかないねぇ~」
しかし、彼女が怯むことはなかった。
「お前は見るからにバカ丸出し。
その上発言までバカなら救いようが
ないな。」
「なッ!!」
俺は思いもしなかった答えに
言葉につまってしまった。


