「どうなってんの?」
「まさか自殺?」
ザワザワとみんながそんな事を言い出したのをかき消す様に、
「自殺なわけないやん。んな、なんで支配人のタバコにも毒ぬってあんねんな。」
不機嫌そうにそう言ってからなぜか「ねっ!」と言わんばかりに俺の肩を叩く高くん。
「俺も自殺ちゃう思うわ。てか、毒物検知機とか言うわけわからん物が出てきた日に二人も毒で自殺って話が出来すぎてるし不自然やろ?」
俺が言うと「ほれ見ー」と言いたそうな表情で地ー坊をにらみつける高くん。
「せやなぁ。普通自殺するなら遺書ぐらいあってもええのに、そんなんもないし、それに………。」
太ちゃんが喋ってる途中なのに、それを無視するかの様に事務所から高くんが出て行こうとした。
「高!あんたどこ行くん!?」
地ー坊が怒鳴ると、
「休憩所。」
と言い残して高くんは出て言った。

……。自由な人やな。うらやましくなってきた…。
「ちょっと待てや!」

俺と太ちゃんは高くんを追いかけた。