「8時前くらい、そろそろ撮影切り上げて部室戻ろうって時に、携帯に電話来て……電話が通じる渡り廊下に出て」
「俺とナオとヨリコ先輩が一緒でしたっけ」
「うん、そう。先に行っててもらって、10分くらいかな? 話してたら携帯の充電切れちゃって……それで戻ろうとしたら、ヨリちゃんの悲鳴が」
そうして慌てて部室に駆けつけたら、この状況が出来上がっていた、というわけだ。
と、そこで、コウキがナツに尋ねる。
「そういえばみんな、僕が電話してた10分、何してたの? 部室に戻るまでに間があったみたいだけど」
「あぁ、それは……ほら、星が綺麗で」
ナツはそう言いながら、窓の外へと視線を向けた。
確かに、澄んだ空気が星空をはっきりと見せている。
「僕は、二階から三階へ上がる階段の踊り場にいたんだ、あの時。ちょうど階段を上がって来たヨリコたちと、三階から降りてきた先輩たちと、鉢合わせて。しばらく見てたんだよ」
「明日の撮影の軽い打ち合わせとか、これが終わったら何を撮るかとか話しながら」
そして、そろそろ下校時間も終わるという頃だった。
早足で部室に戻ったヨリコが、大きな悲鳴を上げたのは。


