ONLOOKER Ⅳ




「真琴、直姫。聖たちがこれから来るらしいから、会場の外まで迎えに行ってやってくれる?」
「……ずいぶん遅かったですね。真琴、行こう。道よくわかんないから」

夏生が唐突に言ったのだ。
直姫は咄嗟に言って、先に歩き出す。
「あ、うん」と返事をして、田畑と光村に会釈すると、真琴は直姫を追って、その場を後にした。
田畑が声をかける隙もない、あっという間の出来事だった。
夏生が申し訳なさそうな苦笑いを見せる。

「すみません、残りの役員が途中で合流することになっていたので」
「……あぁ、いえ、いいんですよ」

田畑は呆気に取られたように言うと、「……失礼します」と言って、去って行った。
はじめから真琴の姿を見つけて近付いて来たのかと、そう思えるような引き際だった。