「悠綺高校のみなさんですか?」
振り返る麗華越しに直姫たちが見たのは、学生服姿の数人の生徒だった。
といっても、そんな格好の人間はこの会場の中に大勢いるので、どれがどれだかはよくわからない。
その一団を引き連れて言葉をかけてきた生徒が、彼ら映画部だとか、研究会だとかの、部長なのだろう。
「あぁ、名桜館学園の……」
「田畑です。最優秀賞、おめでとうございます」
「ありがとうございます」
「素晴らしかったですね。本当に自主製作とは思えない完成度で」
ぴくりと、握手のために差し出した木元の指が、ぴくりと震える。
もし皮肉だとしたら、ひどい侮辱の言葉だ。
だが相手が少しも笑顔を崩さないので、どうとも判断しかねて、結局そのまま固く握手を交わした。


