ONLOOKER Ⅳ




「直姫くん、佐野くん。映研部としてははじめまして、ですわね」
「大友さん……なんで今まで黙ってたの?」
「素性を明かさずにお見せした脚本が皆様にどこまで評価されるか、試してみたかったんです。いかがでした?」
「びっくりしたよ、もう。その……、ギャップのある配役というか」
「だって、腹黒な夏生様や石蕗様にも冷たく当たる沖谷様、見てみたかったんですもの」

真琴の苦笑に小首を傾げて平然と言い放つ麗華に、直姫が「大物……」と呟く。

「それに、親睦会の時の西林寺くんが、一時期死んだような目をしてらしたので」
「え」
「あぁ、うん、してたよね」
「女の子の格好がよほど嫌なのかと思ったら、言いにくいじゃありません?」
「……え……と、大友さん……」

真琴の口許が引きつる。
じゃあやらせんなよ。居吹がぼそりと言った言葉があまりにももっともすぎて、直姫は、なにか言う気力も削がれたのだった。