ONLOOKER Ⅳ



上映会と表彰式が終わると、隣の大きなホールが開放される。
さっきのシンプルな表彰式もあって、せいぜい高校の映画祭と思っていた一同だが、ホールへ入った瞬間に、居吹があんぐりと口を開けた。

「俺立食パーティーって始めてだわ……」

そう呟き、そして、平然としている教え子たちを見て、真顔で少し引いている。
テーブルに並ぶ料理に見覚えのあるものを見つけたのか、真琴が声を上げた。

「あ、富樫さんとこのだ。やった、僕大好きなんです」
「真琴、富樫シェフと知り合いなのか?」
「はい、小さい頃からよく行ってて。紅先輩もご存じだったんですか」

二人のそんな会話を聞いた居吹が、富樫さん誰だよなんで料理見ただけでどこのレストランのかわかるんだよてかどこ料理だよ、と息継ぎをせずに言う。
今日は聖が欠席の分、居吹がつっこみに回るようだ。