ONLOOKER Ⅳ



『監督は部長さんですか? 一言お願いします』
『はい。本当にありがとうございます、全力を出しきった甲斐がありました』
『おめでとうございます。脚本はどなたが?』
『はい、私ですわ』
『えぇと……大友さん、ですね。何か一言ありましたら、ぜひ』

マイクを向けられて嬉しそうにはにかむ女子生徒は、紛れもなく、大友麗華嬢だった。
直姫たち五人は、誰からともなく、顔を見合わせる。

「え、うそ、大友さん?」
「って、直姫のシンデレラの時の?」
「あ……どうりで二面性とか多発すると……」
「つーかあのこどんだけ直姫の女装好きなの」
「まさかあれは……彼女の趣味を詰め込んだだけだった、のか……?」
「詰め込みすぎ……だよねぇ……」

頭を抱えたくなるのを堪える直姫の肩に、紅が静かに、ぽん、と手を置いた。

『私の脚本を素晴らしい作品にしてくださった部員の皆と、出演してくださったクラスメイト、先輩方にもお礼を言いたいです。本当に嬉しいですわ』

そう言って麗華嬢は、自分の萌え要素が他人に認められたことが心底嬉しいかのように、にっこりと笑ったのだった。