「葵、それは恋よ!」
「………え?」
あたしは次の日、麻友に昨日感じた胸の痛みや高鳴りのことを話した
その相手がまさか神崎だとは思っていないだろうけど
「それにしても……
葵がそんな相談するの、初めてじゃない?」
「あ、そうかも」
「葵もしかして初恋ー?」
麻友がニヤニヤしながらほっぺをつついてきた
「…ちっ、ちが!……く、ない……?」
「え!?
本当に初恋なの!?」
よく考えたら、恋ってものをしたことがなかった
彼氏は一応いたけど、一応。
あの時は告白されたことに舞い上がって付き合ってただけで、別に好きではなかった