「やるじゃん、神崎」 ニタァと笑ってまだ来ていない神崎の席を見る 教室に人が入るたびにビクビクしてしまう 神崎の存在をここまで怖いと思うことはいままでもこれからもないであろう 「はあ……」 「まあまあ、葵! 一歩近づいたじゃん!」 一歩か? 十歩くらいは近づいただろう