何故あたしが結界を張ったかというと…


人間に被害が及ばないようにするため。


この結界の中に地上の人は入れないの。


あたしたちエンジェルや悪魔たちはもうこの世の人じゃないからね。


一応死とかはあるんだけど…。


んじゃ、さっさと終わらせますか!



「―――この弾丸に込めるは…情熱の炎!」



バンッ


あたしは悪魔たちがいる中心の真上に炎の弾丸を打った。


そして止まり、真っ赤なバラの花が咲く。


そこから火の粉が四方八方に飛んで行き、悪魔たちを焼き殺していく―…


目の前には真っ赤な炎と悪魔特有の“黒い血”と死体。


あたしは首にぶら下げている手のひらサイズのフルートを手に取り、



「これよりこの者たちの記憶を消し、人間へと生き返らせる―…」



そう言った途端、手のひらサイズだったフルートは普通サイズになった。


そして美しい音色を奏で始める―…


(~♪~~♪♪~♪~♪)


その姿に見ていた人間たちは魅了され、


静寂の時が流れる―…


その間にも目の前の死体は生き返り、次々といろんな場所に飛ばされていった。


この者たちが次に目覚めた時


人間としての新たな人生が幕を開ける。