それからHRも終わり、私の周りにたくさんの人が集まって来た、違うクラスからも野次馬が集まる。

「遠野さんって可愛いね」
「確かに、綺麗って感じ」
「まじ、彼女にしたいわぁ」

「あれじゃない?牧原さんより可愛いわよね」

「確かに、牧原さんは性格悪いじゃない」


面倒くさいな。
そう思いながらぺちゃくちゃと喋り出す男女共々を横目に私はゆっくりと溜め息をついた。

「…サボろ、」

転校初日にサボるのも何だが、とにかく今は一人になりたい気分だった。

既に仲良くなった茉莉奈には「ちょっと、サボる」と言えば「なんや真面目そうな顔してやることは不良やん」とケラケラと笑われたが行ってよし!といわれた。