決意を胸に私は新しい東輝高等学校まで足を進める。着慣れない制服は何故か私にピッタリだった。踏み慣れない土地だ、そう感じた。道は分からないので近くの人に聞いた。案外近いらしく歩いて10分くらいの所にあるらしい。
「…………暑い」
そう呟いてるうちに目の前には普通の学校が見えてきた、校門の前まで行けば"東輝高等学校"と書いてあったので私は中に足を進めた。
ミーンミーンと蝉が鳴く。
照りつける太陽は眩しいくらいに輝いていた。
『奈緒は僕の太陽だよ』
ふと、愁ちゃんが私に言った言葉を思い出した。ぎゅうと胸が締め付けられるように苦しくなって呼吸を忘れてしまう。
「っ、」
早く早く早く早く!
私はあいつを殺さねばならない。
「……、」
私は呼吸を整えて、職員室まで足を進めた。
