「斗輝、花ちゃんの願い叶えようね」

「あぁ、お袋も年だからな。

きっと望も覚悟はしてても、今はなにも考えられないだろうからな」

望はしばらく休み、恵に付き添っていた。

昼間は落ち込んでいたようだが、恵の前では明るく振舞っていた。

葬儀の日は、萌佳が恵と風呂に入った。

「恵ちゃんを心配したんだけど」

「あぁ」

「桜さんのおかげで、立ち直り始めてる」

「あの日、預けて正解だったな」

「うん」

やはり、実の母親だな。

end