淡く目を刺す朧月が やさしく愛せと僕を誘う。 「月が綺麗だ」 君はまるで朧月のように、淡く優しく微笑んだ。 「僕が雲なら、綺麗な月を誰にも見せたりしないのに」 届かない。 届かない、想い。 この手に捕まえられないなら、せめて僕だけに輝いて。 「だめよ、だってこんなに綺麗なんだから」 綺麗だから。