「 はーっ・・・疲れた 」




欠伸を零しながらそう言えば
向かいの吉田さんが小さく
笑いを零して、




「 お茶でも淹れようか? 」




と、立ち上がった。




「 そんな・・・私がしますよ 」


「 そう? 」


「 はい、吉田さんは確か
  ブラックでしたよね? 」




ありがとう、と再度パソコンに
向き直った吉田さんを横目に
私は休憩がてら席を立った。




コーヒーにはあまりいい思い出がない。




・・・・・と、思う。
苦いコーヒーが好きじゃないのもあるけど
なんとなくコーヒーを見ると気分が下がる。