「 ・・・何がいいかな 」
あきの言う通り、
私の中にあきと過ごした
記憶があるらしい。
会社の近くのバス停で降りて
目についたお店に入って
ネクタイ、アクセサリー、手帳、
目の前に並ぶ雑貨と日用品、
色んなものを見て回った。
「 何かお探しですか? 」
どれも好きだけど、
あきの好きなものが分からない。
「 あ、はい。
彼にプレゼントを 」
「 でしたらこちら、おすすめですよ 」
優柔不断な私に広い店内から
1つだけ、なんて選べるわけもなく
ぐるぐると回りながら時間だけが
過ぎていった。
おすすめにお任せしよう、と
店員さんについていくと
さっきまで見ていたキャンドルを
おすすめされた。

