「 ・・・・・あき? 」




寝ちゃったのかな、と
名前を呼べば、
”ああ、ごめんね”と
苦笑交じりに返ってきた。




「 ねぇ、どこにいるの? 」




今度は黙らずに”う~ん”と
呻るあきに首を傾げながら
返事を急かした。











『 ──────────遠い所、かな 』




返ってきた答えはとても曖昧で
納得なんかできるわけもなくて
だけどその日は忙しかったせいか
やけに眠くて、欠伸を零した。




『 ・・・ああ、もうこんな時間だね。
  また連絡するよ 』


「 ・・・・本当? 」




優しい声を疑いながら
私は布団に潜り込んで
寝る準備をする。