「追っ手は俺達が食い止める」


俺、トード、そしてセイトも
グラドリエルのその言葉を信じて
カエンのもとへ向かっている。

負傷していながらも
本人たっての希望で
戦闘をしないコトを条件に
特別に医務室を
抜けるコトを許された。

しかし生い茂った森林に
足をとられ
進行は困難を窮めていた。





頼りにしていた
信じていた
ずっと、追いつきたかった。

なんで、なんで
裏切るようなマネを・・・

なんでせめて
相談してくれなかったんだ・・・


「カエン・・・
足の骨折ってでも
連れ帰ってやるからな」






「ミスト・・・」


心臓の鼓動が早くなる
体が緊張で動かない
舌が乾いてうまく話せない

でも、聞かなきゃ


「カエン・・・なんで?」