「死ねない・・・
世間に爆弾狂と言われようと
俺は・・・死ねない!!」


瀕死のソルトが
最後の抵抗を試みる。

セイトの方は魔力ももう
使いきってしまった

後はただ
なぶり殺されるだけである。


「あばよ、楽しかったぜ」


両手の親指と人差し指を合わせ
空洞を作ると
呪文の詠唱にはいる。

数あるソルトの魔術の中でも
最大のものをこの局面で放てる

これが『差』か、と
死ぬ間際に
セイトは実感していた。


「爆発は、最強だ!!」









出ない。

ソルトの体が
少しぐらついたかと思うと
そのまま前のめりに
倒れてしまった。


リリムが恐る恐る近づくと
死んでないコトを確認して
急いで担架を呼ぶ。


「早く!!一刻を争う状況よ」


そしてベルゼブルに目配せをして
ソルトに付き添っていった。