禁断の果実


「これ…由理子が雪希唖に書いた手紙よ…。」

私は手紙を受け取り

病室を出て、ロビーに来た。

お母さんからの手紙…。

開けようとすると、

「雪希唖!」

私は振り返った。

私を呼んだのは

知らない男の人だった。

お母さんの彼氏かな…?

『誰ですか…?』

「やっぱり覚えてないか…。」

は…?

誰…?

「お前のお父さんだよ…。」

え…

え…

お父さん…?

私とお母さんを捨てた

お父さん…?

『今さらなんなの?』

「え…」

『私とお母さんを捨てたくせに今さらなんなんだよ?なんでここにいんの?』