その後は、特にすることもなかったので解散した。

家に帰ったのは6時過ぎだった、両親は帰っていなかった。置手紙は無かったが昨日と同じだろうと判断し、飯を先に食べた。

食事が終わり、風呂も上がって一息入れていると、ピンポーンとチャイムがなった。

来客の印なんだが迎えても親がいなくて帰ってもらうことになってしまうな。けど迎えないわけにはいかないので

「はい、どちらさまで?」

扉を開けて目を疑った。

「えっ・・・」

立っていたのは見慣れぬ女の子。いや、はっきりとは覚えてないがこの服装とかは、今日健太の家の店に来ていたあの少女だった。

「これ。」

無表情に何かを手渡された。

「・・・」

受け取ったのはボクの財布・・・店に忘れて帰ったのか?

「ありがとう」

驚きがちゃんとした声を発せられなかったと思う。受け取ったらすぐに少女は、その場を離れていってしまった。

少し追いかける形で家を飛び出したが、もう見当たらなかった。


部屋にもどって、考えることがたくさん出来た。あの店でボクは財布を出してない(健太のおごり)し、彼女はボクの家を知らないはず。仮にあの店で財布を落としたとしてもなぜ彼女が届けに来る?健太のお父さんがたのんだのだろうか。それならまず健太が届けに来るだろう。

少し横になって最後のことが気になった。彼女は追いかけたら消えていた。まぁこれは、すぐに追いかけてなかったし、違った道を進んだのかもしれないな。

そしてそのまま眠りについた。

次の日にとある出来事に遭遇した。