急いで家に帰って、お母さんの部屋から保険証やらいろいろ入った箱をひっぱり出した
その箱に、「知恵へ」と書かれた手紙が挟まってた
知恵は、私のお母さんの名前
『知恵へ
知恵、私は末期の癌です
驚いた?
私自身、まだ信じられません
私の余命は、長くて半年
そこで、お願いがあります
今、私のお腹の中には赤ちゃんがいます
予定日は来週の火曜日
私はこの子を、自分が死んでも無事に産んでみせます
だから、私の代わりに育ててください
勝手なことを言ってごめんなさい
旦那は私を見捨てたから
あなたしか、もう信用できる人はいない
本当に、勝手でごめんなさい
図々しいけれど
最後に1つお願い
その子の名前は私が決めていいかしら?
実はもう決めてるのだけど・・・・
"詩乃"にしたいと思ってる
いい名前でしょう
知恵、詩乃をよろしくね
いままで、本当にありがとう
里美より』

