彼の描く世界



「何……してるの?」


まさか、あなたに会えるとは思わなかった。



でも、彼の隣にはいつものスケッチブックはない。


ゆっくり振り返ったあなたは

「これ」

持っていたものをあたしに差し出した。


「ワンっ」

“それ”はあたしを見るなり元気よく吠えた。