【完】空とキミ ‐十朱 朔也‐



真っ直ぐに彼女を見つめ、


「俺は、」


俺の想いを…――、




「俺はマコが、」

「………」


「マコが、す………きもちわるい…」

「……え?」




――…伝え損なった。






「…吐く」

「え…ちょっ、朔也…!?」

「………」


「朔也っ…!!」






……酒は飲んでも呑まれるな。


なんて言葉が、頭の中でぐるぐると回り続けた。