「あ、バスケ頑張ってね」


帰るさいに俺に言う結夏ちゃん。


「うん、結夏ちゃんも、帰り道気をつけてね」


彼女は「うん」と可愛く頷き、俺に背を向けて歩き出した。



「うわぁっ」


途中でなにもないところでこけそうになる結夏ちゃん。


か……可愛い。


ま……守りたい。



「結夏ちゃん!」


俺は結夏ちゃんを呼び止めた


「?なに?」


「もうすぐで部活終わるし、少し待てないかな?」


「へっ?あ、うんっ」


いきなりの事でびっくりしたのだろう。


結夏ちゃんは顔に出やすい。


前の体育際で、バトン渡しのさいに足がもつれ、一人に抜かされたのが悔しかったのか


走り終わった後


泣きそうな顔で下唇を噛んでいた。


その時目があったとき、


抱きたい、キスしたい


って思ったのは絶対に秘密だ。