これってもしかしてもしかしなくても……
「ぎゃ~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!」
私は今日1番、いや、人生で1番と言えよう悲鳴を上げた。

<健人Side>
何が起こってるんだ? 何で竹内が入ってるはずの風呂に女が?
何で?ここ男子校だろ? 何で?何で?何で?
もぅ頭ん中何で?ばっかだぁ!!!
「……お、おおお女………?」
やっと出た言葉がそれだった…。

<婀也Side>
やばい、もうごまかしようがない…
はいって言うしか私には見つからなかった。
「…………う、、、、うん。」
なんだこの変な声は!!
「…………」
小暮まだ固まったままだし! とりあえず誤解をとかなきゃっ!

--10分後--
私は服を着て、ソファの向かいに小暮が座っている状態のまま沈黙が続いています。
その沈黙を破ったのは小暮で
「……で、何があったんだ…?」
まだ状況が読めていなくてあたふたしている…
「竹内はどこに行ったんだ??」
そ、それは…
「貴方様の目の前にいます…」
と答えると、
「お、お前が竹内薫なんだな?」
そ、それは…
「少々違います。。。」
「…どーゆーことなのか説明しろ…」
ものすごい迫力で睨みながら聞いてくる…なんか取調室にいるみたいな気分だ…。
もちろんごまかせないので、全てを話した。
私の本名、家柄の事、理事長だけしか私の事を知らない事、過去の事などなど… はたして小暮は理解してくれただろうか?

「じゃあ、お前は女で、竹内婀也って言うんだな?」
「は、はい…。」
「薫って名前は?」
「私が考えた偽名です…。」
こんな一方的な質問大会が開催されました
「あ、あのぉ…」
「ん?」
この事は絶対黙ってて貰わないとっ!
「この事、絶対誰にも言わないで!お願いっ!!」
思いっきり頭を下げてお願いしたら、
「そ、そんな理由があんならしょーがねぇだろ…」
あ、なんてお優しい… 感謝感謝。

<健人Side>
まじで驚いた…まさかこの女、婀也があの有名な竹内財閥の御令嬢!?
信じらんねぇ… しかも父さんも父さんだよな、無茶苦茶すぎるぜっ
女に男子校通わせるなんて。
もちろん俺は黙ってるつもりだけど、風呂場で竹内がもろ女の声で悲鳴あげたから、情報通の多いこの近くの部屋の奴らが食いついてくるかもしれねぇ
そしたら何てごまかそうか…なんにしても今までこんなこと1人で抱えてたコイツは凄いと思った。
「どうしよう…」
おいおい、もう泣いてんじゃねーか。 ったくもう!
「大丈夫だよ、お前は俺が守る。安心しろ!」
と言って軽く頭を撫でた。