夏恋 〜Un Amour〜




蘭は顔を真っ青にし、小刻み震えだした

「りゅ、龍...どう...し...て...」


「絢さん(龍母)から聞いた...」


「ずっと...言えなくてご..めんっ...ね...」


蘭は涙を流しながら僕に言った

そんな蘭が可哀想で、いとおしくて、僕はそっと蘭を抱き締めた.....



蘭が落ち着いてきた頃、再び口をひらいた


「いつまで向こうに居るの?」

「.......」

蘭は中々応えない


だから優しい声で再び囁いた


「...蘭」


少し経ってから彼女は口にした


「...少なくても10年」