泣きそうになるのを
ぐっと堪えながら
先生の手を強く握れば、
少し驚いた顔をしていた
先生が小さく笑って、




「 1時間もそんなこと
  考えてたのか? 」




ばかだな、と
私の手を引いた。
勢いよく先生の胸に飛び込んで
背中に感じる手の温もりに
我慢していた涙が零れて、










「 ───────────俺は澪が好きだよ 」




澪じゃなかったら愛の話もしない、と
額や頬にキスを落としながら
そう言ってくれた。