「 澪! 」
「 ・・・・・っ 」
「 やっぱり、話す 」
どれくらい時間が経ったのか
それとも全然経っていないのか、
仕掛けたキスをあっさりと
交わされて、先生は顔を歪めてそう言った。
「 ・・・・・嫌 」
「 話しにくいし、俺だけの問題じゃない。
愛も居たほうが絶対に良いんだろうけど 」
私にはまだそんな勇気はない。
だから、先生の膝の上から降りて
聞こえないように耳を塞いだ。
腰を引き寄せられて
バランスを崩しても
耳から手は離さなくて、
目を瞑って、耳を塞いで、
全てを全身で拒絶した。
────────────ダンッ
「 ・・・・聞いて、澪 」

