君に一番近い空

【美咲】

驚いた。

彼は弟の優君が死んだ理由を
知らないみたいだった。

彼は意を決したのか私の話を
聞いてくれることになった。

「中学2年の春、新しいクラスの
クラス委員だっていう優君が
私の病室に来た。学校の誰かが
病院に来てくれることなんか
小学校の時以来で私、とても
嬉しかった。優君は毎日学校が
終われば来てくれてクラスメイトの
話をしていった。だから私もまるで
学校にいるみたいで本当に楽しかった。

…。

でもある時。
毎日来ていた彼が来ない日があった。
私は心配になって電話したら、
『明日は来るから心配しないで。』
って言われた。
だから私は明日を待った。