しばらくして。
重い足を引き摺り部屋に戻ると案の定りおが真っ赤な目をして踞り泣いていた。
「りお」
「……奏さんの、言った通りだったの。榊さんが、ひかると、……別れたって。ひくっ」
「ああ、聞いてたよ。ちゃんと聞いてた」
「わたし、ひかるの想いが通じて、榊さんと付き合うことになったって聞かされた時、すごく嬉しかったの」
「………」
「なのに、榊さん、どうして」
確かにひかるが拐われたのは大きい理由だった。
狙われてしまったのは大神に関わったからだ。
「ひかると離れるのが一番いいんだって榊が思ったんだろ。認めてやれ」
「でも、ひかるが、可哀想だよ」
「榊が決めたことはりおが口出しすることじゃない。これは榊とひかるの問題だ」
「だけど」



