「森内と何故手を組んでいる?何が狙いだ?」
一歩踏み出して狩野に迫り、りおを背中に隠すようにして視線を遮る。
「森内は組長に勝てると践んだんでしょう。バカな奴です」
嘲る乾いた笑いを上げて全否定する。
「若、もし仮に森内とわたしが組んで何かを企んでいるんだとしても証拠はありますか?憶測でものを言われたら困ります」
「なっ!」
馬鹿にしたかのような発言に後ろにいたりおが飛び出しかけて、それを眼で制止した。
「じゃあ、証拠があったら森内と手を組んでたことを認めるんだな?」
「ええ、認めましょう。証拠があるのであれば」
ちらり。
庇っている背中へ狩野の卑下た笑いが走る。
余計なことを。
暗殺計画を邪魔されたことで憎悪がりおに注がれた。
会場内には狩野の笑い声だけが響き異様な雰囲気だった。



