折られた腕を抱え暴れる体を押さえつけられ、毅、一也、拓也に乱暴に抱えられ会場から引き摺り出される。
「ふざけんな!俺は悪くねぇ!」
「若造、榊、このままじゃ済まさねえぞ!」
「狩野っ!てめえも蚊帳の外にいて笑ってんじゃねぇぞ!!道連れだ!!」
森内の喚いている声が少しずつ遠ざかっていく。
会場内は微妙に揺れる空気に包まれたが、親父がいつもと変わらねえ挨拶をすると空気の揺れも収まった。
「……狩野、か」
『東の森内に、西の狩野』
その二大勢力が大きくなりすぎて親父も蔑ろにはできない存在になっていた。
「道連れだってどういう意味かな?」
仁に連れられて傍に来たりおがぽつりと言った。
「案外そっちが今回の黒幕だったりしてな」
「!!」
「仁お兄ちゃん、その狩野ってひとこの会場内にいるよね?」
「あ?そりゃいるさ。大神組を脇から支えてる重要なポストにいるんだからよ」
「……もしかしてあのひと?」



