『若恋』若恋編




「たぶんあのふたりだ」

声を聞けばわかる。
りおが彼女ふたりに近づいて行く。


―――あのふたりか?

ふたりは同時に顔を上げりおを見た。

りおの口元が上がる。
あのふたりに間違いないと確信する。


―――みつけたのか?


仁に目で問うと皆には知られぬように軽く頷いてそうだと合図を返した。



―――チャイナドレスの下に

俺の命を奪うものが貼り付けられている。

あのスリットの中に―――

俺を、
親父を、
兄たちを狙い、
大神を乗っ取ろうとする者たちが放つ刺客の凶器が。

いや、まだこのパーティーの出席者の中にも放たれた刺客がいるかもしれない。