コンコン ふたりの時間はノックされたドアの音で唐突に終わりを告げた。 「若、組長が見えられました」 戸口に控えてた榊の声がした。 「入るぞ」 低い声で告げ親父が一歩一歩近づいてきた。 「休んでろ」 りおをそっと放し椅子に腰かけ、親父も隣に座った。 「―――りおさんと言ったかな?具合いの方はどうだ?」 まっすぐにりおを見つめる親父を初めて見た。 ずっと背中ばかり向けていた親父が真っ正面に向かい合ったのは今が初めてだった。