「………」
「なんだよ」
「………」
「俺は謝らないからな」
「………」
「謝らない!」
りおが顔を赤くしながら睨むような視線で細やかな抵抗をしてくる。
一昨日に加えて、昨夜もわざと首の見えるところに刻んだことに無言の抵抗をしてくる。
「見せてやればいいじゃねえか。その方が虫がつかなくていい」
今朝、温泉に入りにいったりおがなかなか戻ってこないのが気になり、迎えにいくと、同じ泊まり客なのかふたりの男と親しげに話をしていたのだ。
「りお」
「あ、奏さん」
りおと話をしていた男たちは腕組みした俺を見るなり顔色を変えた。
「この辺りの観光スポットを教えてもらったの」
「へえ、よかったな」
「うん!」
りおは俺が一瞬で腸が煮えくりかえったことに気づかない。
観光できそうなところを聞いて今日はどこへ行こうかとワクワクしてる。



