「……俺は、丸井の命を犠牲にしたのかもしれねえ」 「なんでそう思う?」 「丸井にりおの妹を逃がしてくれるように頼まなかったら、少なくとも丸井は命を落とすことはなかった」 「………」 「俺は丸井を巻き込んで、」 「……この穏やかな顔見てもそう思えるのか?」 成田の言葉に丸井の顔を見る。 「穏やかな死に顔だ」 「………」 笑みさえ浮かべてるように見える穏やかな顔。