留恵さんが贔屓にしてる店の中をりおがキョロキョロと見渡している。
「好きなの選んでこい」
キョロキョロしてるうちに店の奥へと連れ去られていく。
「大神様、榊様、仁様はこちらでおまちください。コーヒーと紅茶どちらになさいますか」
「紅茶」
りおが全身コーディネートされるのを出された紅茶を飲んで待った。
「奏さん見て!!似合う?」
初めは戸惑っていたりおが頬を染め、ソファーまで来てくるりと回って見せた。
生成色のワンピースの背中の部分の腰のあたりにレースとリボンがあってフワリと揺れる。
淡く化粧を施して桜色の口紅が映える。
結ったポニーテールの高さを変えて、靴やバックを合わせただけで、見惚れるほど美しくなった。
「とってもお似合いですよ」
「榊さん、ありがとう」
「おお、いいじゃん」
「仁さんありがとう」
そしてりおが俺を見る。



