美里に英語のノートを渡し、私は数学のノートを貰って席に着いた。 これがあれば今日も大丈夫だな、と顔を上げると浩哉も友達と入ってきた。 私の前とは違う、年相応な彼の笑顔に少しだけ胸が痛む。 お互い友達多いから慣れなきゃいけないんだけどね。やっぱり私だけが知ってたいって思うところはたくさんある。 ―それを言えないのは近すぎて遠いから。 これ以上考えてるとまたヘコみそうだ。やめやめ、と思い私はまたノートに目を落とした。