「うぅ…」
頭、いたい…
ギリッ
「いっ…痛い」
体を動かそうとすると、手に激痛が走った。
「ッ……え?」
その時になって気がついた。
両手は併せて頭の上のベットの柱に固定されている。
足は別々に左右の柱に固定されている。

…怖い…。
誰か、助けて…。

「怖い…よぉ」
涙が出てきた。
「怖いの??…泣くのは早いよ…?…ハハハハ」
「!!!!!!!!」
ビクッ
突然の声に体がガクガクと震え出す。
 
「ハハハハハハハハハハ」
だんだん声が近づいてくる。

そして。
「きゃあ!!!」
突然視界が真っ暗になった。
ビリ…
「きゃーーーーーーーー!」
服が破かれる。
「ハハハハハハハハハハ」
男は、高笑いをしている。
そして下着だけになったところで、新しい服を着せられた。
でも、その服は小さくて、下着が見えそうなくらいだ。

「はい。」
男の声とともにまぶしい光が目を襲う。
「立て」
いつの間にか手足は自由になっていた。
男に手を引かれ、車にのせられた。
また手足を縛られ目隠しと口には、ガムテープをされた。



「ついたぞ」
そこはどこかの駅だった。
「はい」
切符を渡され、電車に乗る。
「おまえはここにいろ、ちょっと離れたとこで見てるから」
男は怪しい笑顔を見せて離れた。
座るところは、なかった。

数分立っていると足が痛くなってきた。

ソワ…
「はあ、はあ、」
前の感覚がよみがえる。
体に電撃が走る。
足に力が入らない。
「いいねぇー若い子は」
高校生ぐらいの人が周りに壁を作った。

ばたん。
ついに地面にへたりこんでしまった。
「立てよ!これからだぞ!」
そういうと次々手が伸びてきた。

プシュー
ちょうどドアが開いた。
「いや!」
急いでその場を離れる。
「待て!」
後ろから高校生の声が聞こえる。


「はあ…はあ…」
どこまで走ったかわからない。
どうしたらいいかわからなくて、近くを通った人に声をかけた。
「あのッ…助け…」
視界がぼやけた。
「おい!大丈夫か?」
遠くで声がする。