あ、ママ……。
最近、パパとママはドラマで忙しくてなかなか会えない。
ここは…?
病院?
ここなら、大丈夫だよね…?
「和夢、ママ達のドラマ撮影が終わるまで和也さんの所に居る?」
「うん」
即答だった。

三日後。
特に外傷も無く、早くて明日にでも退院できることになった。
明日退院できる…その事で頭がいっぱい。
全然眠れない。
でも、変な感じ今日は誰かに見られている感じがする。


ぼふっ。
頭の上まで布団をかぶる。
その時。
カサ…カサ…。
誰かが近づいてくる。
怖い…怖いよ…誰か…来て…?。
その瞬間。
バサ!
!!!!!!!!!!
いきなり布団がなくなり、そこには男の人影があった。
悲鳴をあげる前に何かが口を覆った。
「う…うぅ」
クラ…
薬品の臭い……あれ?
だんだん意識がぼんやりとしてくる。
もう…ダメなのかな……?
後ろからは気持ちの悪い男の息遣いが首元にかかる。
だん!
その音と共に、口の布は外され、男の息遣いは感じなくなった。
誰が助けてくれたかわからない、まだ意識ぼんやりと……あ…。
私は意識を失った。