凛子は黒板に何かを落書きしていると、

何かを思い出したのか、「あっ!」と大きな声を出した。





「そういえばさ、ユズ」



「ん~?何?」



「なんかね、今日このクラスに転入生来るらしいよ?」



「え、転入生?」





私がそう聞くと、凛子はチョークを置いて、「そう」と頷いた。





「うちのお母さん、PTAに入ってんじゃん?それで手に入れた情報らしいよ?」



「ふ~ん、知らなかった」



「先生もビックリさせたかったんじゃない?」




と、凛子はクスクスと笑った。



私は自分の席に戻って、椅子に座った。