図書室は1年~6年の北校舎とは別の南校舎にあって、
その南校舎には音楽室や理科室などの特別教室がある。
だからいちいち移動するのが面倒だ。
図書室のドアを開けると、もうとっくに他のクラスの人が来ていた。
他にも、本を借りに来た人、返しに来た人もいる。
ランドセルを机の上に置いて、ドアのすぐ横にあるカウンターに向かった。
「あ、牧田」
カウンターでは、足を組みながら椅子に座って本を読んでいる、
同じクラスの牧田 晃司(マキタ コウジ)がいた。
この人ももちろん図書委員会の人だ。
牧田は黒縁メガネをしていて、短髪の髪によく似合っている。
でも実は伊達メガネという噂も。
「牧田、何読んでんの?」
「え、……その辺から抜いてきたやつ」
そうゆうことじゃなくて、題名とかを聞いたんだけど……。
ま、いっか。
